￭ 材料と表面処理

炭素鋼は、ファスナー産業の応用において最も広く使用される材料ですが、湿気にさらされると錆びや腐食の可能性があります。そのため、錆びを防ぐために多くの表面処理が行われます。亜鉛メッキや黒リン酸処理は、ファスナー産業で一般的に使用されています。もし、あなたのネジが自動車部品である場合、DACROMET、MAGNI、またはGEOMETなどの自動車産業の電気めっき仕様基準に従うことがあります。
 
異なる用途に応じて、ステンレス鋼、銅、アルミニウムなどの材料で作られた多くのねじがあります。

￭ 硬度

硬さは、変形に耐える材料の能力を指し、表面の抵抗力を測定する標準試験によって決定されます。一般的に、炭素鋼製のネジは硬さが高くなるほど強くなり、金属では硬さは引張強度とほぼ相関します。ネジを選ぶ前に、硬さは重要な要素ですので考慮する必要があります。
 
炭素鋼および合金鋼で作られた締結具のISO 898による機械的特性には、4.6、4.8、5.8、8.8、9.8、10.9、および12.9の指定を持つ多くの特性クラスがあります。最も使用される硬さ試験方法は、ブリネル、ロックウェル、およびビッカース硬さであり、それぞれ専用の試験方法があります。
 
一般的に、クラス6.8の硬度以下では熱処理をほとんど行いません。これは低強度のねじやボルトで、コストが低く、荷重が軽いものです。最も一般的に使用される硬度はクラス8.8、10.9、および12.9で、それぞれ22-32 HRC、32-39 HRC、および39-44 HRCに相当します。

￭ ヘッドとドライブの形状

世界には多種多様なねじドライブが存在し、それぞれが特異な目的を果たします。以下は、ファスナーを設計する前に考慮すべきいくつかの異なるヘッドとドライブのタイプを示しています。

-パンヘッド

-ラウンドヘッド

-トラスヘッド

-フラット/カウンターシンクヘッド

-オーバルヘッド

-ワッシャーヘッド

-フランジ

-六角

-六角フランジ

-ボタン

-ソケットキャップなど

異なる駆動システムによって取り付ける場合、作業部品に強制するために使用するものを考慮する必要があります。ねじ駆動は、耐タンパー性、高トルク用の強度、取り付け中の安定性、セキュリティおよび汎用性を含むさまざまなアプリケーションに対応するように設計されています。異なるねじ駆動のタイプには、次のものがあります:

-トルクス

-ピン・トルクス

-フィリップス

-スロット

-フィリップス・スロット

-ポジドライブ

-六角

-ワンウェイなど...

￭ スレッド

ねじの螺旋構造は、留め具の重要な特徴です。外部または内部の円筒面に螺旋構造が存在します。留め具に重要な3つの一般的なねじシステムがあります:
 
★ ISO メートルねじ
 
メートルねじは、ISO規格に基づいて世界中で最も一般的に使用されるねじシステムです。ピッチ、クラス、ねじ方向、主/副径、リードがデフォルトです。
 
メートルねじは、大文字のMに続いて、ミリメートル単位での名目の主要直径とピッチで表されます。例えば、M12 x 1.25 mmは、主要なねじの直径が12mmであり、ピッチが1.25mmであることを示しています。つまり、ねじが360°回転すると、1.25mmの直線距離でねじが進むことを意味します。
 
 
★ UNC / UNF - 統一インチねじスレッド
 
ゲージで定義され、インチあたりのスレッド数に基づいて標準化された統一インチねじシリーズ。通常、''粗''と''細''を意味するUNCおよびUNFの文字に続き、直径-ピッチの組み合わせがあり、許容クラスに続くこともあります。
 
直径が1/4"未満のものについては、ねじのサイズは番号で示されます（例：#10またはNo.10）。例えば、#2-56、#4-40、#5-40、#6-32、#8-32、#10-24などがあります。 例えば、UNC #12-24ねじの「12」という数字は数値的な意味を持たないサイズであり、直径を7/32インチ（5.55 mm）よりわずかに小さく測定し、「24」は1インチあたりのスレッド数を示しています。
 
 
★ BSW（British Standard Whitworth）/ BSF（British Standard Fine）スレッド
 
統一インチねじと同じく、インチあたりのねじの数に基づいて定義されます。例えば、1/4’’-20 X 0.5 mmのねじは、直径が1/4’’（.250’’）で、インチあたりのねじの数が20、長さが0.5 mmを意味します。